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ルール解説

サッカーの交代ルール、実は経験者でもあやふやだった話

しばらく競技の現場から離れていたのですが、久しぶりに試合を観ていたら、気づけば交代のルールが変わっていました。「なんとなくはわかっているつもり」だったのに、実際に試合を観ていると、以前よりも「場合によって変わる」ルールが増えているように感じたんです。

自分がプレーしていた頃の記憶をたどってみると、小中学生の頃(2012〜2015年くらい)は、県大会のような大きな公式戦以外だと、交代の人数が決められていない試合も多かった気がします。高校生の頃(2016〜2018年くらい)は3人までだったような記憶があるのですが、これも今回調べていて、もしかしたら記憶違いだったかもしれないと思うところがありました。それくらい、月日が経つとルールの記憶もあやふやになるものです。

同じように、「昔は3人までだったはずなのに」「最近は交代の理由が増えた気がする」と感じている方も多いのではないでしょうか。この記事では、今の交代ルールがどうなっているのか、なぜ変わってきたのかを、試合を観ながらでもサッと確認できるようにまとめました。

Q. 今は何人まで交代できるの?

今のプロの試合(Jリーグなど)では、1試合で5人まで交代できます。ベンチにも、先発の11人とは別に控え選手が何人も座れるようになっていて、交代の選択肢は昔よりずっと広がっています。

「5人まで交代できるの?」と驚いた方も多いかもしれません。長い間「交代は3人まで」が常識だったので、その感覚のままだと数字にギャップを感じますよね。なぜ5人に増えたのかは、次の見出しで詳しく説明します。

なお、これはあくまで「基本の人数」です。この後の見出しで紹介するように、延長戦やケガの状況によっては、5人よりもさらに交代できる場合があります。

Q. 「交代は3回まで」ってどういう意味?

ここが今回一番わかりにくいポイントかもしれません。実は、「交代できる人数」と「交代できる回数」は、別々に数えられています。

  • 人数の上限:5人まで
  • 回数の上限:3回まで(ハーフタイムでの交代は、この回数に含みません)

「5人まで交代できるのに、3回までってどういうこと?」と思いますよね。ポイントは、1回の交代で、複数の選手を同時に代えられるということです。

例えば、こんな数え方になります。

  • 1回目の交代で2人同時に交代 → ここまでで「2人」「1回」
  • 2回目の交代で2人同時に交代 → ここまでで「4人」「2回」
  • 3回目の交代で1人交代 → ここまでで「5人」「3回」

このように、1回でまとめて交代させれば、5人を3回以内で使い切ることができます。逆に、1人ずつ5回に分けて交代させることはできません。「試合を止める回数」を減らすために、こういう仕組みになっているんです。

ちなみに、ハーフタイム(前半と後半の間の休憩時間)での交代は、この3回に含まれません。ハーフタイムに何人交代しても、後半に3回使えるのはそのままです。

Q. なぜ3人から5人に増えたの?

長い間、サッカーの交代は「3人まで」が世界共通のルールでした。
自分がプレーしていた頃の記憶でも、公式戦は3人までだったという印象があります(ただ、この記憶は今回調べていて少しあやふやだと感じた部分もあります。当時の大会によって、ルールが違っていた可能性もあります)。

この「3人まで」が「5人まで」に変わったきっかけは、2020年の新型コロナウイルスの影響でした。試合の延期が重なったことで、限られた期間にたくさんの試合を消化しなければならなくなり、選手の体への負担が心配されるようになったんです。そこで、選手を休ませやすくするために、交代の人数を一時的に5人まで増やすことが認められました。

最初は「一時的なルール」だったのですが、選手の負担を減らす効果が認められて、2022年に世界共通のルールとして正式に定着しました。今では「5人まで」が当たり前になっていますが、もとは選手の体を守るために生まれたルールだったんです。

Q. 延長戦やケガのときは、交代人数が増えるの?

ここが「場合によって変わる」と感じやすいポイントだと思います。基本の5人・3回に加えて、状況によって特別に交代が増えることがあります。

延長戦に入ったとき

通常の90分で終わらず延長戦に入った場合、交代の人数が1人増えて、最大6人まで交代できるようになります。回数についても、後半で3回使い切っていた場合でも、延長戦でもう1回だけ交代できる仕組みになっています(ただし、6人分の交代枠が残っている場合に限ります)。

選手が頭を強く打ったとき(脳振盪の疑いがあるとき)

安全のために設けられている特別なルールです。頭を強く打った選手がいる場合、通常の交代枠とは別に、1人だけ追加で交代させることができます。しかも、相手チームがこの交代を使った場合、自分たちのチームも同じように1人追加で交代できる、という決まりになっています。これは2024年からJリーグにも取り入れられました。

このように、いつもの試合は「5人・3回」で決まっていますが、延長戦に入ったときや、選手の安全に関わる場面では、そこに特別なルールが加わります。これが「最近は交代のルールが増えたな」と感じる理由だと思います。

Q. アマチュアの試合でも同じルール?

基本的には、日本サッカー協会が主催・関係する大会は、プロと同じ「5人・3回」のルールが目安になっています。実際、全国高校サッカー選手権や全日本U-12サッカー選手権といった全国大会でも、交代は5人までと決められています。

ただし、年代や大会によって、少し違うルールが用意されている場合もあります。例えば、小学生年代の8人制サッカーでは、交代の人数に制限がなく、一度ベンチに下がった選手がもう一度試合に戻ることもできます。 これは、まだ体力が発展途上の子どもたちが、無理なく試合を楽しめるようにという配慮からきています。

また、地域の小さな大会や練習試合では、主催者が独自のルールを決めていることもあります。「何人でも自由に交代してよい」という大会も珍しくありません。

そのため、観ている試合や、お子さんが出ている試合の交代ルールが気になったときは、「基本は5人・3回だけど、年代や大会によって変わることもある」と思っておくと安心です。詳しいルールは、その大会の要項(大会ごとのルールをまとめたもの)で確認できます。

まとめ:交代ルールを知ると、監督の作戦が見えてくる

今の交代ルールは「5人まで、3回まで」が基本です。そこに、延長戦なら6人まで、頭を強く打った選手がいれば1人追加、といった特別なルールが重なってできています。昔の「3人まで」の時代を知っている方ほど、変化の大きさを感じるはずです。

次に試合を観るときは、「今、何人目の交代だろう」「延長戦だから1人多いのかな」と考えてみてください。監督がどのタイミングで、誰を、何人交代させるのか。そこに注目するだけで、試合の見方がひとつ増えるはずです。

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