一時期、欧州サッカーにすっかりハマっていた時期がありました。日本人選手の活躍や、ビッグクラブ同士の試合が気になって、気づけば毎晩のように深夜まで試合を観る生活が続いていたんです。
画面の向こうで繰り広げられる熱狂的な試合展開に興奮しながら夜を過ごすのは、正直とても楽しい時間でした。でも、その裏側では確実に代償が積み重なっていました。日中の睡眠不足、集中力の欠如、そして部活やバイトへの影響。「試合を観るのが楽しい」という気持ちと、「明日の自分がつらい」という現実が、少しずつすれ違っていくのを感じていました。
この記事では、実際に自分が深夜観戦を続けて体調を崩しかけた経験から、どうやって「応援したい気持ち」と「日常生活」のバランスを取れるようになったのかをまとめています。同じように海外サッカーや代表戦を応援したい方の、参考になれば嬉しいです。
なぜ深夜観戦が続くと体調を崩しやすいのか
海外サッカーは、開催地によっては日本との時差が7〜9時間ほどあります。ヨーロッパの試合だと、現地の夜のキックオフが日本時間では深夜0時前後になることも多く、試合が終わる頃には夜中の2時、3時ということも珍しくありません。
ワールドカップになると、この大変さはさらに増します。
2026年の北中米大会が良い例で、アメリカ・カナダ・メキシコの3カ国共催だったため、開催都市ごとにタイムゾーンが異なり、キックオフ時刻が「深夜から昼過ぎ」まで幅広く散らばる結果になりました。実際に日本代表のグループリーグ3試合は、第1戦のオランダ戦が月曜早朝の出勤前、第2戦のチュニジア戦が日曜のお昼、第3戦のスウェーデン戦が平日朝の通勤時間帯と、3試合すべて異なる時間帯でした。大会の開幕戦や決勝も日本時間の早朝4時キックオフで、深夜に起きていた人にとっては、まさに寝るタイミングを見失うようなスケジュールです。
このように、大会期間中は「これは観逃せない」という試合が短期間に、しかもバラバラの時間帯でやってきます。深夜だけでなく早朝や昼間にも試合があるため、毎日決まった時間に寝るという生活リズムそのものが崩れやすくなるんです。
この時間帯にしっかり脳や体を興奮させながら試合を観るというのは、実は睡眠にとってかなり負担の大きい行為です。試合が盛り上がれば盛り上がるほど、交感神経が優位になって目が冴えてしまい、試合が終わってもすぐには眠れない、なんてこともよくあります。しかも翌日は普段通りの時間に起きて学校や仕事に向かわなければいけないので、睡眠時間そのものが削られてしまいます。
これが1試合だけならまだ回復できますが、ビッグマッチが連日続いたり、ワールドカップのように様々な時間帯で重要な試合が集中したりすると、睡眠不足がどんどん蓄積していきます。自分の場合も、まさにこの「毎晩ちょっとずつ削られる睡眠」が積み重なって、気づいたときには結構しんどい状態になっていました。

自分が実際にどんな不調を感じたか
深夜観戦が続いていた当時、まず一番はっきり感じたのは日中の睡眠不足でした。試合を観終わった後も興奮が冷めやらず、なかなか寝つけないことが多く、気づけば朝日が昇ってから就寝する、なんて日も少なくありませんでした。結果として睡眠時間そのものが大きく削られてしまいます。
朝はなんとか起きられても、頭がぼーっとした状態が続き、授業やバイト中に集中力が続かないことが増えていきました。
特に影響が大きかったのが、部活とバイトです。部活では練習中にどうしても体が重く感じたり、反応が鈍くなったりする場面が増えました。バイトでも、単純な作業でミスが増えたり、お客さんとのやり取りでうっかりしたりすることが何度かありました。
気づいたのは、こうした不調が「一時的な眠気」ではなく、じわじわと積み重なっていくタイプの疲労だったことです。1日くらい寝不足でも次の日に取り返せると思っていたのですが、深夜観戦が何日も続くと、その疲れがだんだん抜けにくくなっていきました。逆に言えば、この積み重なる前の段階で気づけたのは、今思えば幸運だったのかもしれません。

不調に気づいてから見直したこと
このままではまずいと感じ始めたとき、
まず考えたのは「全部の試合を観るのをやめる」ということでした。
それまでは「せっかく応援しているんだから」という気持ちで、気になる試合はできるだけ生で観ようとしていたのですが、その姿勢自体を一度見直す必要があると気づいたんです。
そこで実際にやったのが、観る試合に優先順位をつけて絞ることでした。具体的には、欧州のビッグマッチと、日本人選手が出場する試合、この2つに絞って観るようにしたんです。それ以外の試合は無理に生観戦せず、結果だけ後から確認したり、ハイライト映像で楽しんだりする形に切り替えました。
もちろん、絞った試合の日はやっぱり夜更かしすることになるので、多少キツさは残ります。ですが、毎晩のように深夜観戦していた頃と比べると、体への負担は明らかに軽くなりました。「全部を完璧に応援する」から「本当に観たい試合を選んで応援する」に切り替えたことが、自分にとって一番大きな転換点だったと思います。

今実践している深夜観戦との付き合い方
試合を絞るようになってから、いくつか自分の中でルールのようなものができてきました。
- 翌日に大事な予定がある時は、録画や後追いで視聴する
- SNSやニュース速報などのネタバレになる情報は一切見ないようにシャットアウトする
- 生で試合を見る日は、試合前に仮眠をとる
- 試合後に少し身体を動かす
絞った試合であっても、無理に生で観ずに録画や後追いでの視聴に切り替えるようにしています。「今観られなくても後で観られる」と割り切ることで、無理に夜更かしする必要がなくなりました。
ネタバレはどうしても気になってしまうし、SNSを開けば出てきてしまいます。
自分の場合、録画で観ると決めた試合については、実際に観るまでSNSやニュースの速報も含めて、メディアの情報を一切見ないようにシャットアウトしていました。結果を知らないまま観るからこそ味わえる緊張感を守るための、自分なりの工夫です。
次に、生で観る試合の日は、できるだけ試合前に仮眠を取るようにしています。少しでも先に睡眠を確保しておくことで、深夜まで起きていても翌日への影響を和らげることができます。
それから、観戦後もすぐには寝られないことが多いので、試合が終わったら軽くストレッチをしたり、スマホの画面を見る時間を減らしたりして、興奮状態を少しずつ落ち着かせる時間を作るようにしています。完全に元通りとはいきませんが、以前よりずっと無理のない形で応援を続けられていると感じています。

それでも「応援したい」気持ちとどう折り合いをつけるか
こうして観る試合を絞ったり、視聴スタイルを工夫したりするようになっても、正直「もっと観たい」という気持ちが完全になくなるわけではありません。応援している選手やチームの試合を全部リアルタイムで追いたい、という気持ちは今でもあります。
ただ、体調を崩しかけた経験があるからこそ、「無理して全部観て、体調を崩して日常生活に支障が出る」ことと、「観る試合を絞って、無理のない範囲で長く応援を続ける」ことを天秤にかけたとき、後者の方が結果的に「応援を続けられる」という点で自分には合っていると感じるようになりました。
サッカーの応援は、一晩で終わるものではなく、シーズンを通して、あるいは何年もかけて続いていくものです。目の前の1試合を無理してでも観ることよりも、体調を保ちながら長く応援を続けられる形を選ぶことも、一つの「応援の仕方」なんだと思うようになりました。

まとめ:無理なく応援を続けるために
深夜観戦は、時差がある以上どうしても避けられない部分がありますが、「全部の試合を無理して観る」ことと、「体調を保ちながら応援を続ける」ことは、必ずしも両立させる必要はありません。自分の場合は、観る試合を絞ったこと、そして生観戦と録画視聴をうまく使い分けたことで、以前よりずっと無理のない形で海外サッカーやワールドカップを楽しめるようになりました。
もし今、深夜観戦が続いて体調に不安を感じているなら、一度「本当に観たい試合」を絞ってみることをおすすめします。全部を完璧に追いかけようとせず、自分にとって無理のないペースを見つけることが、結果的に長く応援を続けるコツになるはずです。
応援したい気持ちを大切にしながら、自分の体調ともうまく付き合っていく。そのバランスの取り方は人それぞれだと思いますが、この記事が少しでもその参考になれば嬉しいです。もし睡眠不足が長く続いて体調に不安を感じるようなら、無理せず早めに休むことや、場合によっては医療機関に相談することも選択肢に入れてみてくださいね。

